サイトから矢の初速を算出(概算)する。



はじめに

 矢の速度はリカーブボウで秒速50m〜70m程度、コンパウンド男子の初速になると秒速80m程度と言われている。(コンパウンドボウのの中には秒速100mを超えるものまで出てきている)
 矢の初速を計測するには特殊な装置が必要になる為、自分の矢の初速を知る機会は滅多にないだろう。
 勿論通常の競技で矢の速度を競うことは無理に知る必要は無いが、フィールドとなると話は別で「射ち上げ」「射ち下ろし」的では矢の初速がカット量に大きな影響を与える。勿論計算通りにサイトが決まるとは言えないが、矢の初速を知っておくとサイトを決定する時に有利になる。
ここでは、サイトのデータを元に矢の初速を算出する方法について考えてみたい。

矢の速度の算出方法
サイトのメモリと、目からサイトピンまでの距離を用いて矢の平均速度を算出することが出来る。


まず目からサイトピンまでの距離を出来るだけ正確に計る。
次にサイトから、2つの距離の上下の差を測定する。
シ○ヤなど国産のサイトレールのメモリは大きなメモリが2cmとなっている場合が多いので、サイトの数値を2倍しても良い。

対象となる2つの距離が a(m)及びb(m) 但し a<b
その時のサイトの差を      : L1(m)
目からサイトピンまでの距離を : L2 (m)とする。

この時a、b2つの距離は、30m以上(ノッキングポイントから目までの長さによるサイトの補正が必要になるので)の距離とし、30m−50m、30m−70mの組み合わせが好ましい。逆に長距離(90m)も失速している割合が高いので避けた方が無難。

このパラメータを用いて矢の速度  (近似値)を導く算式は下記の通り。

V≒√(4.8×(b-a)×L2÷L1) (m/s)・・・・・@

もちろん計算結果は概算の数値だが、フィールドで射ち上げ射ち下ろし等、サイトの補正量を把握するための根拠としては十分である。

実  例
・50mと30mのサイトの上下の差が2.0cmで目からサイトピンまでの距離が1mの時、

L1  = 0.02
L2  = 1.00
a  = 30.0
b  = 50.0   となり

式@に代入

V ≒ √(4.8×(50-30)×1.00÷0.02)
  = 4800 ≒ 69.3 (m/s)

矢の速度が69.3m/s ≒ 70.0 (m/s)程度であることが解る。

質量に関する変換シート(未完成)
 L1(m)
 L2(m)
  a(m) =√
  b (m)
※注意 答えのセルが未完成となっています。
余  談
矢がどこまで飛ぶか?
矢の初速が70m/sの時、空気抵抗・浮力・etc・・・ を無視して考えた場合、
45度で射つのが一番飛距離が出る。

この時
(x≒49.5
(y≒49.5  となり、

矢の滞空時間は10.1秒で飛距離は約500mとなることが解る。
実際には空気御抵等があり計算通りとはならないが、
それを加味しても予想遥かに上回る飛距離が出ることが解る。
故に、弓具の取り扱いには十分過ぎる注意が必要!