2.アンマークド対策





アンマークドで点数を出す為には何より距離を正確に読む事が大切である。
ルールでは距離を読む行為は禁止されている。距離を測定する機器の使用や、メモリの付いた双眼鏡やフィールドスコープ等も使用禁止となっている。
但し、サイトピン等との大きさ対比により、矢を射つ動作の中で距離が解ってしまう事までは規制出来ない(と解釈されているようだ)。
曖昧さの残るところだが、一般的には矢をつがえ実際にドローイング〜引き戻しの間に距離を予測する。
つまり、シューティングの流れの中で距離を知ろうとするところまでは規制するものではない。
矢をつがえ無い状態でフルドローしたり、弓だけを持ち上げて距離を読む行為は計測しているとみなされるので注意したい。


2−1 距離の目測・歩測

まず距離読みの第一歩は目測で距離を正確に読む方法だ。
見た目で距離を読む方法は特別な練習をしなくても、普段ターゲットで射っている18m、30m、50mについてはなんとなく解るだろう。
ただ、これだけでは不十分なので普段から少しづつ意識を高めておくと良い。練習は日常生活の中でも十分可能で道を歩いている時、電柱など適当に目標を定め距離を目測し、実際に歩いて歩測で確認する、シンプルな方法だが繰り返すことでかなり精度を上げることが出来る。練習次第では30m以内ならほぼ正確に読めるようになる。
この練習は、黙って止まってみたりジグザグに歩いてみたり、他人には怪しい人に見えるので場所を時間考えて実行すること。
この時自分の歩幅をあらかじめ知っておく必要がある。また正確な歩幅で歩くことも重要な要素なので注意するように。

人の歩幅は、身長(cm)−100cm=歩幅(cm)が目安と言われている。
僕の場合、身長170cmで歩測は75cmで、10m歩くのに13歩となっている。

また、構造物からも距離の参考になるものも多々あるので、覚えておくと結構参考になる。例えば道路の歩道と車道を区切る縁石は1本の長さが80cmと決まっていたり、(地方によって基準が違う場合もある)生活の中には目安となる長さがあるはずなのでチェックしておくと良い。
試合中に距離感が狂ってしまうこともあるが、そんな時は移動中に歩測で距離感の確認をするのも良いだろう。

日頃の訓練で出来るだけ正確な距離感をつかめるようにしておこう。


2−2 プロット法?

的を見たときに的と自分の中間点を正確に見出すようにし、その中間点までの距離を正確に読み、的までの距離はそのプロットした点までの2倍とする方法。特に距離の長いポストに有効。
距離が長い場合は更にその半分の点を見出し、4倍して距離を予想する事もある。これである程度長距離にも対応出来るようになるはずである。

ただし、この方法はプロットした点までの距離を読み間違えると大きく距離を読み間違えることになる。また沢越え等起伏の大きいポストでは無理な場合もある。


2−3 的の大きさから距離を限定する

ルールで的の大きさ毎に設定する距離が決められている。それを利用して的までの最長距離・最短距離を知ることが出来る。アンマークのコースに出る前に最低限この距離は暗記しておくようにする。
的の大きさ 的までの距離(アンマークド)
RC・CP
赤ポスト
ベアボウ
青ポスト
20cm 10−15 5−10
40cm 15−25 10−20
60cm 20−35 15−30
80cm 35−55 30−45


2−4 青ポストの位置から距離の幅を限定する

通常ベアボウはRCやCPよりも短い距離での行射となるが、的の設定によっては同じ場所にポストがあったり逆転する場合もありうる。
この時2-3の表を元に、より距離の幅を限定することが出来る。
仮に同じ場所にポストが立てられていた場合、長距離側をカット出来るのでかなり有利になってくる。(RC・CPの場合)
同じ位置にポストがあった場合の距離。      
的の大きさ 的までの距離(アンマークド)
RC・CP・ベアボウ
赤・青ポスト
20cm 10
40cm 15−20
60cm 20−30
80cm 35−45
滅多にないが稀に赤ポストと青ポストの位置が逆転していることがある。
この時はポストの間の距離を最長距離から引くことでさらに距離の幅を限定することが出来る。


2−5 5点の幅を考慮した補正

2−1で距離の上限下限を知ることができたが、例えば60cm的で35mと距離を読んだ時にサイトをどう設定するべきか?この時読んだ距離を信じて35mのサイトで行射するの事は得策とは言えない。
なぜなら60cm的で35m以上の距離は存在しない事と5点の得点帯には中心から6cmの幅がありそ中に入っていれば同じ点数である。この2点を考慮してサイトを決定するべきである。

この時自分のグルーピングを十分理解しておく必要があるが、僕の場合Xと5点のラインにサイトを合わせるようにしている。読むべき距離の幅を減らすことが出来る。
距離の補正値についてはある程度計算でも出すことが出来るが、例外も多いので実際にサイトをとった方が正確で安心出来る。サイトのオフセット量の決定は5点の得点帯にグルーピングが収まる範囲にするべきである。

的の大きさ 的までの補正した距離(アンマークド)
オット(RC41#) ツマ(CP36#)
20cm 13.0−13.0 12.5−13.0
40cm 17.0−23.5 16.5−24.0
60cm 21.5−33.0 21.0−34.5
80cm 37.5−54.0 37.0−54.0

実際には、例えば的の大きさが40cmのポストで距離を15mと読んだ場合、17mのサイトで1本目を行射する。矢が5点の12時方向にあれば読み通りで、2本目以降はサイトを戻すか、エイムオフして行射を続ける。
細かい事かと思う人もいるかもしれないが、フィールドはターゲットより得点帯の幅が大きく、1点の重みもより大きい、最初の1本目を少しで有利にし、1点でも失点を減らす事が重要である。

※1.打ち上げ打ち下ろし、個人の技量によりかなり個人差が出てくるので注意が必要。
※2.ルールで認められている距離の誤差を用いたトリックがある事も考えられるので注意が必要。
※3.距離を覚えるのが困難になるのが難点。


2−6 弓具の一部を用いた距離を知る方法(その1)

単純にサイトリングやサイトブロックの一部と的の見え方を比較する。
例えば、サイトリングよりも的が小さければ50m以上とか、人によって様々だが、
弓具の一部と的の見え方を覚えておくことで有る程度の距離の確認が出来る。

これを応用してあらかじめ目からサイトピンの距離を逆算する事でより解りやすい大きさを算定しておき、
目安にすると良い。

注意しなければならないのは、ルールで距離を読むことは禁止されている。
矢をつがえずに距離を測ろうとしたり、弓を持ち上げただけの状態で距離を読もうとすると、ルールに抵触するので注意が必要。
あくまでも矢を射つ動作の中で距離を知るようにしなければならない。
具体的には実際に矢をつがえセットアップ−ドローイング、この行程の中で確認し、引き戻した後に再度サイトを調整し行射に入ること。


2−7 弓具の一部を用いた距離を知る方法(その2)(本命だが準備中)


2−8 距離の補正

距離を正確に読んだと実感できる時は問題のないが、迷うときも多々ある、まるっきり解らない場合は別にして迷った場合サイトをどう決定するか考えてみたい。
ここでの考えるのは的に近づくと的は相対的に大きくなり、逆に遠く離れると小さくなる事を考慮した補正である。
例えば的の大きさが80cm・距離を目測で45mだった時、そのまま45mのサイトで射つ事が得策か検討してみる。

- 距離が目測より
2m短かかった場合
距離が目測より
2m長かかった場合
実際の距離 43m 47m
的上での矢の
中心からの距離
11.8cm(12時) 13.4cm(6時)
得点

この結果で解る事は、実際の距離が読んだ距離より長かった場合の方が的が相対的小さくなるので得点的に不利になる。
実際に試合後アンマークの的をみみると下に外していることの方が多いようである。
距離を正確に読むことが何より大切だが、得点帯の幅を有効に使う為にサイトは読んだ距離に0.5m〜1.0m程度長目にした方が有利となる場合が多い事を頭の片隅に入れておきたい。

※射ち上げ射ち下ろしの距離の補正は、別に紹介する。